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車のへこみ。へこんだ車の修理方法その3

最後は塗装工程です。

まずは、パテが埋めてある部分をすべてサフェーサーを塗布します。

なんでサフェーサーを塗るかというと、周囲の塗膜とパテの部分では、

これから塗るカラーの吸い込み方がまったく違うので、カラーをどんなに厚く塗り重ねても

パテの部分との境目がクッキリとわかってしまいます。

パテは塗料をよく吸い込んでしまうので、吸い込み方を回りと同じにするためにサフェーサーを塗ります。

サフェーサーを塗る前に

シリコンオフなどで良く脱脂した後、マスキングします。

マスキングは関係ない部分にまでサフェーサーが飛び散らないように覆う程度で大丈夫です。

なるべくマスキング部分に塗料がかからないように、塗る部分を少し広めにとります。

マスキングの境目にサフェーサーが多くかかってしまうと、サフェーサーの段が出来てしまうので

なるべく境目が無いように、周囲をぼかすつもりで塗ります。

サフェーサーを塗ったら

サフェーサーを塗ったら、よく乾燥させます。

ヒートガンや、赤外線ヒーターなどで焦がさないよう、溶かさないよう、ある程度温めて

サフェーサーを乾燥させます。

乾燥後は放置して冷却させます。

サフェーサーはツヤが出ないので、目で見て乾燥具合がよくわかると思います。

乾燥後は、600~800番程度の耐水ペーパーで水研ぎします。

ザラザラがある程度つるつるになったら完成です。

カラーの塗装準備

サフェーサーまでが下地と言えます。

次はいよいよカラーを塗ります。

塗装するパネルは1枚すべてにクリアをかけます(ぼかさない限り)ので、

パネル全面を3000番くらいのペーパーで足付けをします。

足付けというのは、番手の細かいペーパーで微細なキズを付けることで

塗料の密着をよくする行為です。

この足付けをしないと、塗料の密着不良により数カ月で塗膜が剥がれます。

ただ、研ぎすぎてもとのクリア層を削り取ってしまわないように気を付けましょう。

足付けが終われば塗装を施工する部分をよく拭いて脱脂します。

プロはこの後に塗装ブースに入れますが、そんなものないよという方は、

なるべく風が吹かない場所に移し、地面に水を撒きます。

地面に水を撒くことで少しでもほこりが舞わないように配慮します。

カラーの塗装

ホコリの舞わない場所でマスキングをして、防塵マスクをして、いざ出陣!

の前に、もう一度脱脂とホコリの除去をします。

塗る順番はまずサフェーサーの部分から。

徐々に塗り広げていきますが、焦らずに塗料が垂れないか塗装した面をよく確認しながら

塗っていきます。

最後はパネル全体を塗ります。

(調色が難しいカラーや、施工個所の問題でぼかす場合は全体に塗ってはいけません)

クリアの塗装

カラーの塗装が終わったら、ある程度表面が乾燥したのを見計らって、クリアを塗ります。

これは全体に、均一に塗っていきます。

ツヤを出すために、カラー塗装の時よりもシンナーを多めに入れて、シャバシャバな状態で

塗るのがベストですが、垂れやすいので細心の注意を払って塗ります。

このクリアが最後の仕上げ塗装なので、ムラなく、ザラザラ面もなく、テロッテロに仕上げます。(笑)

乾燥させたら終了です。

磨き

本来はこの磨きはない方がいいのですが、塗装中はどうしてもホコリがわずかに付いてしまいます。

付いたホコリを3000番程度のペーパーで研ぎ落とし、コンパウンドで磨きます。

シングルアクションポリッシャーにスポンジバフをつけてペーパーのキズを消すように磨きます。

ここまでやってようやく作業完了です。

かなり簡単に説明してますが、この全ての工程を踏むのにはどうしても多くの時間を必要とします。

だからといって、端折れば仕上がりはイマイチ。

それどころか、塗膜やパテが剥がれてしまうことだってあります。

時間をかければいいという問題でもありませんが、手間をかけた方が仕上がりがいいのは当然のことですね。