パテ埋め
パテにはいくつか種類があります。
おおざっぱに言うと、
①荒目(鈑金パテ)
②中目(中間パテ)
③細目(ポリパテ)
に分類されます。
パテの練り方(作り方)
最初に鈑金パテを練ります。
パテは主剤に対して1〜2%の硬化剤を混ぜて良く練ります。
硬化剤はムラなく練れるように主剤と違う色が使われています。
色ムラがなくなれば完成です。
練り始めたらなるべく早く盛り付けできるように練りましょう。(数分で硬化してしまいます)
この練り方が熟練の技!
パテの盛り付け
よく練ったパテを患部に塗ります(笑)
最初はとにかく擦り付けるように、シゴくようにつけます。
この最初が肝心で、パテが鉄板によく張り付くように、上から下から右から左からと、懸命にシゴかないと、あとでパテが剥がれます・・・。
少しずつシゴきながら盛り付けていき、平らにならします。
これで終わりではなく、ある程度の形まで研いだらまたパテを盛ることになるのでだいたいでOKです。
(でもなるべく形良く盛り付けられると、研ぐのがラクです)
パテは放置すると固まるのでなるべく早くヘラとパテ台をシンナーで洗います。
(パテ台はダンボールの切れっ端を使って、盛り付け終わったら捨てるパターンもありです。)
パテの乾燥
盛り付けたパテを強制乾燥させます。
ドライヤー(ヒートガン)や、赤外線電熱器などで温めて乾燥させます。
(熱しすぎると気泡が発生して、その部分が剥がれてしまうので、適度な温度で温めましょう。)
ドライヤー(ヒートガン)と書きましたが、出口温度が全く違うので気をつけてください!
ドライヤーは人の髪の毛に使用するので、100℃前後の商品がほとんど(というか決められています)
一方、ヒートガンは500℃前後とかなりの高温です。
人体に使用しないでくださいと書かれています。
1点集中で温め続けると、プラスチックならすぐに溶けてしまいます。
鉄板も変形してしまい、パテは溶けたり燃えたりしますので、ヒートガンをゆらゆらと動かしながら徐々に温めていきましょう。
爪で叩くとカツカツ!という音になるまで乾燥させます。
その後、冷えるまで放置します。
冷えないとパテに粘り気があり、うまく研げません。
そしてこの乾燥がしっかりしていないと、後でパテが引けてしまいます。
パテが引けるというのは、まだ乾燥が完全でない状態で研ぎ始めてしまうと、平らになった後で、まだパテに含有されているシンナー分が更に乾燥し、体積が減ってしまいます。
すると、研いで平らにしたはずの部分がへこんでしまう状態になります。
これがパテが引けるという状態です。
パテの研ぎ方
乾燥したパテを頑張って研ぎます!
研ぎ板に付けた80〜100番くらいのサンドペーパーや、ダブルアクションポリッシャーなどを使って研ぎます。
かなり荒いペーパーなので、なるべく研ぎ広げないように、なおかつ平らになるように研ぎます。
研ぎ広げないようにする理由は、100番前後のペーパーの研ぎ跡はかなり深いので、更に細かい200番前後のペーパーを使って100番前後のペーパーの研ぎ跡が消えるまで更に深い部分まで研ぐ必要があるからです。
要するに、荒いペーパーの研ぎ跡を、200番前後のペーパーで研いで中間パテで埋め、中間パテの研ぎ跡を400番前後のペーパーで研いでポリパテで埋める。
と考えてください。
そうやってパテが細かくなるにつれて、範囲は広がっていくことになります。
なので、なるべく早い段階で形を整える必要があります。
この、なるべく早い段階で形にするのがプロの腕の見せどころです!
ちなみに僕は下手くそです・・・。
ポリパテまで仕上がってくると、車は見違えるように綺麗な形になり、
『もうこのまま塗装してもいいんじゃね?』なんて思うようになりますが、急がないこと!
急がない。慌てない。
これが最も早い方法です。
急いで研いで、結果研ぎすぎてまたパテを盛り、また慌てて研いでパテを盛り。
どんなに急いでも、パテの乾燥時間は変わりません。
少し落ち着いて丁寧に研ぎましょう。
上手い人は鈑金パテ1回、中間パテ1回の合計2回で仕上がります。
最後は塗装の工程ですね。
次回お楽しみに!